風の子のなかまたち

劇団風の子と共に、児童演劇と子どもの文化、そして未来を考えていきたいと思っています。

劇団風の子「とかとか」アフタートーク レポート

皆さまこんにちは。

新しく始動した「支援する会」の企画第1弾として、

7月27日(水)劇団風の子公演「とかとか」14時の回終演後に、

劇中のお話「てんとうむしくんとかたつむりくん」の原作者である、

なみもとあやさんをお迎えし、アフタートークを開催しました!



まずは、新体制の支援する会会長、寺村からご挨拶~、いぇ~い!

これからの「支援する会」をどう盛り上げていくか、

並々ならぬ思いをさりげなく短めにお話しいただきました。

 

そして、本日のトークメンバーのご紹介。

右から、司会進行の支援する会メンバー大森、

なみもとあやさん(大阪から駆け付けてくださいました~)、

「とかとか」メンバーの川島夏さん、村井昌世さんです。

 

まずは、なみもとさんにお芝居を観た感想などをうかがいました。

一番のお気に入りの場面をお聞きすると、

てんとうむしくんとかたつむりくんがふたりで、

新聞紙をちぎって、大きなしずくを作るところとのこと。

素早く動くてんとうむしくんと、の~んびり動くかたつむりくん。

だけど、ふたりはそれぞれのことをせかせたり、諫めたりしません。

それぞれの個性を尊重しあっている様子です。

そして、新聞紙が途中で切れても、こうしてつなげば大丈夫!と、

失敗したってOKなんだよって教えてくれます。

そんなところが、なみもとさんのお気に入りポイントだったようです。

 

その後、「とかとか」メンバーのお二人に、

この作品が生まれたいきさつをお尋ねし、

村井さんからは、この作品の前半でキーワードとなる、

「あそぼうよ、あそばない」のフレーズが出来たいきさつをお話いただきました。

そして後半のお芝居に、

なぜ、「てんとうむしくんとかたつむりくん」を選んだのか。

作品作りの場にこの絵本を提案した川島さんが言うには、

たまたま本屋さんで見つけたとのことでしたが、

そこがまた運命なんですね~。

この絵本は、月刊「こどものとも年中向き」6月号として、

本屋さんにいったその6月に店頭に並んでいて、

そう、4月や5月には出会えなかったのです~。おお~。

ちまたでは、偶然を運命と呼ぶ。(ほんと?)

二人芝居の題材を探していた川島さん、手に取ってこれだ~と思ったようです。

そして、なみもとさんも以前から風の子の舞台を親子で観ていて、

お芝居に使わせてもらいたいと、連絡があったときは、

え~、風の子さんが~、とびっくりするやら嬉しいやらで大変だった様です。

 

その後、なみもとさんには、

「てんとうむしくんとかたつむりくん」は、どうして生まれたのか、

このお話に込められたメッセージなど伺うと、

かたつむりにまつわる楽しいお話が飛び出しました~。

なみもとさんは、お子さんが三人いらっしゃるそうですが、

ご家族で自然豊かなところでお暮らしだそう。

まだお子さんが小さいころ

天気のいい日に、窓にカラカラに乾いたかたつむりがたくさん引っ付いていて、

それを集めて、お水をかけたところ、

中からにょきにょきかたつむりが一斉に顔を出してきた。ほほぉ。

それが楽しくて、子どもたちは何度もかたつむりにお水をかけるんですって。

そこから、この絵本の発想が出てきたそうです。

びっくりだけど楽しいエピソードに、会場が笑顔に包まれました。

 

会場からは、「じゃ、てんとうむしくんはどこから?」の質問に、

なみもとさんは困ったように、てんとう虫が好きだからとの答え。

どんなところが好きかというと、

ひとつには、いる場所の一番高いところまでいって、飛んで行くところ。

たとえば手の甲などに乗せると、

必ずこぶしの一番高いところまで歩いて行ってから飛び立つそう。

なんかほんとに健気というか、愛おしいですね。

 

そして、絵本にこめられたメッセージは、

「あなたはあなたのままでいいよ。他人と比べたり、同じにしなくてもいい」

そう、みんな違ってみんないい!ですね。

ご自身のお子さんにも、誰ちゃんのようにしなさいとか、

他の子はこうしてるのに、とかは言わないようにしているそうです。

 

また、新型コロナウイルスの蔓延だったり、

ロシアのウクライナ侵攻だったりの今の私たちを取り巻く環境下で、

お話を作ったときには思っていなかったようなテーマも感じているそうです。

そう、お話やお芝居って、観た時の状況や気持ちによって、

感じ方が変わるんですよね。

 

そして、この作品の音楽の話しへ移りますが、

この作品は、変わった楽器を生で演奏しています。

ラインハープとか、アラブタンバリン(あってる?)、

コンサルティーナなど。

そう!後半に使われていた雨音もレインスティックという楽器だったので、

びっくり~!だってず~と鳴ってるから、てっきりテープとかと思いきや、

使用していたレインスティックは、一回ひっくり返すと、

17秒もなり続けるそうなのです~!!

実際に鳴らしてもらいましたが、感動ものです。すごい!

そして、音楽を担当した菊池大成さんが客席にいらしていて、

なんとコンサルティーナを少しですが演奏してくださいました。

贅沢~。得しちゃった~。

 

そんなこんなで、30分という楽しい時間はあっという間に過ぎ、

最後に司会の大森から、今後の支援する会の予定など、

大雑把に紹介させていただき、

無事に終了と相成りました。

 

ご参加いただきました皆様、

ありがとうございました。

楽しんでいただけましたらなら、幸いでございます。

 

参加されてなくて、このつたないレポートをお読みいただいた方!

今後も楽しい企画を計画中ですので、

なんか楽しそうじゃないの、と思ったら、

ぜひ「支援する会に」ご参加くださいませ~。

お待ちしております!

 

この日、会場では「てんとうむしくんとかたつむりくん」の絵本の販売もあり、

買われた方へはなみもとさんが、ひとりひとりお名前入りで、

サインを書いてくださいました。

なみもとさん、本当にありがとうございました。

もちろん私も、ちゃっかり絵本を買ってサインいただきました。

だれに読んであげようかなあ。

 

レポートは、支援する会の渡辺でした。